2021年1月21日木曜日

GPは裁量の幅が大きい緩和ケアプログラムが好き?

Leysen B, Schmitz O, Aujoulat I, Karam M, Van den Eynden B, Wens J. Implementation of Primary Palliative Care in five Belgian regions: A qualitative study on early identification of palliative care needs by general practitioners. Eur J Gen Pract. 2020 Dec;26(1):146-153. doi: 10.1080/13814788.2020.1825675. PMID: 33078644; PMCID: PMC7592891.

https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/13814788.2020.1825675?af=R

背景

最適な緩和ケアを提供するために、一次緩和ケアのためのケアパスウェイ(CPPPC)が開発された。このCPPPCは、ベルギーの5つの緩和ケアネットワークの地域で総合診療医によって実施された(2014年~2016年)。ベルギーの医師は治療の自由度が高く、ガイドラインに従うことが一般的ではない。

目的

CPPPCとその実施プロジェクトが公開される前に、総合診療医によって緩和ケアがどのように提供されていたかを評価する。

方法

2013年から2015年にかけて、総合診療医を対象とした7つのフォーカスグループが実施された。フランス語圏のフォーカスグループ3つに15人、オランダ語圏のフォーカスグループ4つに26人の総合診療医が参加しており、年齢、性別、緩和ケア経験、診療の状況などで多様性が見られた。一部の総合診療医は後にCPPPCを実施した。

結果

総合診療医は緩和ケアの各症例をユニークなものと考え、厳格なプロトコルを嫌っていた。しかし総合診療医は,ピアレビューと省察的枠組みの必要性を表明した。総合診療医は緩和ケア患者を「タイムリーに」特定することが重要であると感じているが、これは難しいと考えている。スクリーニング法は役立つが、広く使われていないと感じている。総合診療医は、非がん患者での緩和ケアのニーズを特定することに最も苦労していた。悪い知らせを伝えることは難しいと考えられた。ケアの継続性は非常に重要であると考えられた。しかし,アドバンスケアプランニングはフランス語圏のGPよりもオランダ語圏のGPの方が広く実践されているようであった。緩和ケアのタブーは感情的な議論を引き起こした。

結論

総合診療医が「オーダーメイド」のケアを提供するのを助ける緩和ケアの枠組みは、厳格なプロトコルよりも採用される可能性が高い。総合診療医は、悪いニュースを切り出すときのための教育を受けるべきである。緩和ケアとアドバンスケアプランニングの実践は地域によって異り,ガイドラインの普及計画はこの地域の違いを尊重すべきである。

感想

日本も医師の裁量が高いので,自由度を残したプロトコルの方が受け入れられやすいというのは実感と合致します.これも一種の実装研究で,プロトコルを作って終わりではなく,それをどうやったら使ってもらえるかについて研究しています.