2021年1月26日火曜日

フィードバックツールの効果について

McEllistrem B, Barrett A, Hanley K. Performance in practice; exploring trainer and trainee experiences of user-designed formative assessment tools. Educ Prim Care. 2020 Oct 23:1-7. doi: 10.1080/14739879.2020.1815085. Epub ahead of print. PMID: 33094687.

https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/14739879.2020.1815085?af=R&journalCode=tepc20

導入

アイルランドのGP研修では現在、様々な手法で形成的評価とフィードバックが研修医に提供される。2018年、アイルランド総合診療専門大学(Irish College of General Practitioners)は、研修医へのフィードバックが学習を引き起こすような、2つの新しいユーザーデザインの形成的フィードバックツールを作成するよう委託した。これらのツールは、PiP(Performance in Practice)ツールとして知られるようになった。

目的

4ヶ月間のPiPツールの試験的な使用を修了したGPの指導医と研修医の経験を調査する。

方法

トレーナーと研修医の経験を理解するために、探索的現象学的アプローチがとられた。1対1のインタビューが実施され、テンプレート分析によりテーマとサブテーマの分析が行われた。

結果

ユーザーの経験は、教育的価値と受容性の2つの主要な分野に焦点を当てていた。教育的価値に関しては、PiPツールはカリキュラムを中心に展開しており、独立して診療を行うGPが求める独自の多面的な要件を反映しているため、既存の形成的フィードバックを改善したものであると見なされていた。受容性は、主にデータの管理や構造、ソフトウェアの使いやすさなどの実用的な問題に焦点が当てられていた。

結論

全体的に、PiPツールの使用経験は、指導医と研修医の双方にとってポジティブなものであった。今後、PiPツールの導入をさらに検討していく予定だが、この研究から得られるものは大きい.

感想

結構手間がかかりそうな評価票です.ツール実装の研究として,自分のテーマの参考になりそうです.