Stewart L, Cunningham D. Practice-based small group learning (PBSGL) with mixed groups of general practitioners and secondary care doctors: a qualitative study. Educ Prim Care. 2020 Nov 29:1-6. doi: 10.1080/14739879.2020.1850213. Epub ahead of print. PMID: 33252032.
https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/14739879.2020.1850213?af=R&journalCode=tepc20
総合診療医(GP)と二次医療従事医師は、医学部在学中に共に学ぶという共通の背景を持っているが、専門医資格を取得した後は、学習の経路が異なるものになる。「再接続」(reconnect)はスコットランドのNHSグランピアン(NHSの理事会)で行われている取り組みで、両方の医師に学習を含む様々な共有の活動を提供してきた。学習活動の一つに、プライマリケア医に人気があることが証明されている「実践ベースの小グループ学習(Practice-Based Small Group Learning: PBSGL)」がある。
両方の医師集団から参加者を集めてグループを作り,5ヶ月間の試験期間にわたって会合が開かれた。参加者の認識や経験を明らかにするために、質的研究手法が選ばれた。参加者は、1対1の電話インタビューを受けた。インタビューは音声録音され、文字起こしされ、グラウンデッドセオリーの手法を用いて分析された。2つのPBSGLグループが結成され、メンバーの合計は13名であった。1つのグループはパイロット期間中に2回会合を開き、もう1つのグループは1回のみであった。
9人の参加者にインタビューを行い、データの分析から4つの主要なテーマが浮かび上がった。参加の理由は、2つのセクター間の協力関係を改善し、理解を深めたいという願望に関連していることが多かった。医師は、労働条件やチームワークが他のセクターの仕事状況にどのような影響を与えているかを学んだ。参加者は、さらなる会議を手配することが困難であることに気づき、一緒に学ぶ時間を共有できていないと考えてした。プロジェクトの将来についての考察は肯定的なものであったが,これはこれまでに行われた会合が少ないこととは対照的であった。
感想:家庭医と専門医は一緒に学びたいし,相互に理解しあいたいけど,忙しいからできないという,身もふたもないというか,なんだか寂しい結論.slackなどを用いた非同期グループ学習が望ましいだろうと私は考えており,現在実践をしているところです.この研究の新規性は,primary care doctorとsecondary care doctorとの交流をテーマにしたところだろうなと思っています.