Xirasagar S, Nan Z, Platonova E, Merrell M, Natafgi N. Does patient-centered communication by physicians facilitate cardiometabolic disease self-management among community health center patients? A nationwide study. J Gen Intern Med. 2026 Oct 14. doi: 10.1007/s11606-026-10928-z.
背景
肥満、高血圧、2型糖尿病(T2DM)、脂質異常症などの心血管代謝リスクを有する患者にとって、生活習慣を変えることによる自己管理は、生命を脅かす合併症を回避するうえで重要である。
目的
地域保健センター(Community Health Center:CHC)の医師による患者中心のコミュニケーション(patient-centered communication:PCC)が、心血管代謝疾患を有する患者による日常生活での疾患自己管理行動の実践を促進するかどうかを検討する。
研究デザイン
2022年に実施された、米国保健資源事業局(HRSA)とResearch Triangle Internationalが設計した、CHC患者を対象とする全国代表性のある調査データを二次解析した。調査の回答率は85.0%であった。心血管代謝疾患の自己管理行動について、以下の5領域における実践状況と、プライマリ・ケア受診時に患者が評価した医師のPCCとの関連を検討した。
- 体重管理
- 食生活の改善
- 身体活動
- 座位時間の削減
- 禁煙・喫煙の削減
参加者
プライマリ・ケアを受診した、心血管代謝疾患を1つ以上有する18~74歳の成人2,942人。
評価項目
アウトカム:心血管代謝疾患の自己管理スコア
5領域の行動について、患者の行動実践状況を重み付けした割合スコアを合計し、100倍して整数で表される比率尺度のスコアを算出した。
主要な独立変数:患者が評価した医師のPCC
プライマリ・ケア受診時における医師のPCCを、Consumer Assessment of Healthcare Providers and Systems(CAHPS)の質問項目を改変した5項目で評価した。各項目は0~3のリッカート尺度で採点し、合計スコアを算出した。
結果
解析対象となった2,942人の患者のうち、2型糖尿病を有する人は25.3%、肥満は62.8%、高血圧は60.1%、脂質異常症は50.9%であった。
心血管代謝疾患の自己管理スコアは、平均246.3(標準偏差82)、中央値250であった。スコアの理論上の範囲は−30~470であった。
PCCスコアは、探索的因子分析によって妥当性が検討され、平均17.7(標準偏差3.3)、中央値20であった。スコアの範囲は0~20であった。
人口統計学的変数、慢性疾患、身体活動を可能にする環境、食料安全保障、身体的・精神的な障害に関する患者報告指標を調整した後も、PCCスコアが1単位高いことは、自己管理スコアが1.8ポイント高いことと関連していた(標準誤差0.5、p<0.001)。
結論
CAHPS調査によって測定された医師の患者中心のコミュニケーションは、ヘルスリテラシーが低いことも多いCHC患者において、心血管代謝疾患のより良好な自己管理を促進する可能性がある。
感想
量的な関係性が示されていますが、値は非常に小さいように思います。(500点幅があるうちの1.8ポイント)