Masumoto S, Nakayama G, Sun Y, Ishii M, Nin S, Inaba T, et al. Excessive polypharmacy and complicated medication regimen are associated with physicians' perceived burden in home healthcare: a multicenter cross-sectional study. Fam Pract. 2026;43(6):cmag079. doi:10.1093/fampra/cmag079.
背景
在宅医療では、多剤併用や複雑な服薬レジメンが一般的に認められる。しかし、これらが医師の感じる負担にどのような影響を及ぼすかは、十分に明らかになっていない。本研究では、在宅医療において、多剤併用および服薬レジメンの複雑さが、医師の感じる負担とどのように関連しているかを検討した。
方法
日本国内の7つの在宅療養支援診療所および病院において、横断研究を実施した。在宅医療を受けている18歳以上の患者を対象に、医師が自記式質問票に回答した。薬剤数(3段階に分類)、服薬レジメン複雑性指数の日本語版(MRCI-J)スコア(四分位に分類)と、医師が感じる負担との関連を検討した。医師が感じる負担は、0~100 mmの視覚的アナログ尺度(VAS)を用いて評価した。分析には線形混合効果モデルを使用し、医師をランダム効果として扱った。
結果
506人の患者からデータを収集し、そのうち503人を分析対象とした。患者の平均年齢は82.4歳で、服用薬剤数の中央値は6剤であった。医師が感じる負担の平均スコアは33.6 mmであった。過剰な多剤併用とMRCI-Jスコアが最も高い四分位に属することは、共変量で調整した後も、医師の負担の増大と有意に関連していた。過剰な多剤併用における回帰係数は8.20(95%信頼区間:4.07–12.33)、MRCI-Jスコアの最高四分位における回帰係数は7.84(95%信頼区間:3.61–12.07)であった。
結論
在宅医療において、過剰な多剤併用および複雑な服薬レジメンは、医師の負担の増大と有意に関連していた。これらの結果は、医師の業務負担を軽減するために、地域薬剤師との多職種連携を通じて薬物療法を最適化することの潜在的な有益性を示している。この負担を軽減するための効果的な介入方法を明らかにするには、さらなる研究が必要である。
感想
結果としては当たり前。医師の負担増大がそこまで重要なアウトカムなのかという疑問はあります。あまりに処方が複雑すぎると、かえってdo処方が増えるような気がしますが、医師はそのことを負担だと感じているのかな、というのが次の疑問として抱きました。