Wang YC, Liao JY, Yang FC, et al. Hospital-Level Acute Care at Home via Direct Home Admission in Taiwan: A Non-randomized Controlled Pilot Trial Before National Implementation. J Gen Intern Med. 2026 Sep 30. doi: 10.1007/s11606-026-10828-2. https://link.springer.com/article/10.1007/s11606-026-10828-2
背景
Hospital-at-home(HaH)は世界的に広がりつつあるが、台湾のIntegrated Home-Based Medical Care(統合在宅医療)の仕組みの中で、地域から直接自宅に入院させる direct home admission(DHA) 型のHaHについては、十分なエビデンスがない。本研究では、DHAを中心としたHaHモデルについて、臨床アウトカム、患者・介護者の経験、および実施可能性を評価することを目的とした。なお、一部の患者については救急外来を経由して自宅での治療を開始する経路も含まれた。
方法
2022年10月から2023年7月にかけて、前向き非ランダム化比較パイロット試験を実施した。急性感染症のため病院レベルの治療を必要とする、在宅生活中の高齢者144人を対象とし、5病院・13地域診療所から登録した。83人がHaH群、61人が通常の病院入院群となった。対象者は概してフレイルで、慢性疾患を有し、日常生活機能が低下していた。
HaH群では、多職種による訪問診療、静脈内薬物療法、point-of-care検査、遠隔患者モニタリングを実施した。対照群では通常の入院診療を行った。
主要評価項目は、寛解・治療完遂、病院への搬送を必要とする臨床的エスカレーション、治療期間中の死亡、30日死亡率とした。副次評価項目として、在院期間(length of stay:LOS)、QOL、患者・介護者の満足度を評価した。
結果
治療完遂は両群の大多数で達成され、HaH群86.7%、通常入院群95.1%であった(p=0.153)。治療期間中の死亡率は低く、それぞれ2.4%、3.3%であった(p=1.000)。HaH群では、9人(10.8%)が臨床的エスカレーションを必要とし、病院への移行が必要となった。
一方、HaH群では在院期間が通常入院群より有意に短く、9.72日 vs. 11.85日(p=0.035)であった。また、HaH群では、患者・介護者の満足度、利便性、および「次回もこのモデルを選びたい」という意思が有意に高かった(いずれもp<0.05)。
結論
本研究は、台湾におけるdirect home admissionを利用したHaHモデルを評価した初めての研究であり、フレイル高齢者に対する地域起点の病院レベル急性期在宅医療(acute care at home:ACAH)が、実施可能かつ患者・介護者に受け入れられる可能性を示した。これらの結果は、既存の台湾の在宅医療インフラに病院レベルの急性期医療を統合することを支持するものであり、その後の台湾全国ACAHプログラムの開発にもつながった。
感想
これもHaHの研究。HaHでコストがどれだけかかったのか知りたいところ。