Chua IS, Bogetz AL, Long M, Kind T, Ottolini M, Lineberry M, Bhansali P. Medical student perspectives on conducting patient experience debrief interviews with hospitalized children and their families. Med Teach. 2020 Dec 8:1-13. doi: 10.1080/0142159X.2020.1854707. Epub ahead of print.
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/0142159X.2020.1854707?af=R
目的
小児科クラークシップを修了した医学生が、入院患者や家族とのデブリーフィング面接の利点と障壁をどのように捉えているかを調査する。
方法
本研究では、デブリーフィングインタビューの終了後、小児科クラークシップの学生を対象にフォーカスグループを実施した。メズローの変容学習理論をレンズとして用いてたえざる比較法を行い、インタビューを行うことの利点と課題についての認識を探った。
結果
フォーカスグループの結果、5つの利点と2つの課題が明らかになった。利点としては、デブリーフィングインタビューによって学生が,(1)患者を人間として見て、患者の健康に及ぼす社会的・環境的影響を理解するようになる、(2)ケアに対する介護者・患者の誤解を訂正するために,その理解度を評価するするようになる、(3)治療計画の作成のために,介護者・患者に積極的に関与してもらうようになる、(4)患者が疑問や不安を積極的に表現するよう促すようになる、(5)医療チームにおける自分の役割の価値を認識するようになる、ということが挙げられた。課題としては、(1)診断に関する介護者・患者の質問に答えるための知識の不足、(2)介護者・患者の不満や不安、悲しみに対応することへの居心地の悪さ,が挙げられた。実現性と実装について学生からフィードバックを受けたことで、患者の選定やデブリーフィングインタビュー後の小グループディスカッションの実施に関するガイドラインが作られた.
結論
デブリーフィングインタビューは、患者との直接の関わりや対話を通じて、入院中の患者の視点を探求するユニークなアプローチであり、専門職としての発達、共感、そして潜在的には,よりポジティブな患者ケアの経験に貢献する。
感想
独自に開発した臨床手法を評価するために,学生にそれを経験してもらい,利点と課題を教えてもらう,というやり方をしている.今自分がしている研究に通ずるところがあり,とても参考になる.しっかりデザインすることが重要だなと感じた.