2021年1月2日土曜日

専門クリニックによる多職種連携はCOPDの患者アウトカムを改善させるのか


Peckens S, Adelman MM, Ashcraft AM, Xiang J, Sheppard B, King DE. Improving Chronic Obstructive Pulmonary Disease (COPD) Symptoms Using a Team-Based Approach. J Am Board Fam Med. 2020 Nov-Dec;33(6):978-985. 


背景

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、米国における死亡原因の第3位であり、ウェストバージニア州が追っている疾患負担(disease burdon)は不均衡に過度なものである。複雑なCOPDの事例は、標準的なプライマリケア従事者の診察では管理が困難な場合があり、薬物治療のレジメンは各患者に合わせて個別に調整する必要がある。

方法

このようなニーズに対応するため、ウェストバージニア大学家庭医療学部門では、チームに基づくアプローチを用いてCOPD患者を治療する多職種協働のCOPD専門クリニックを開設した。この専門クリニックの有効性を評価するために、後方視的カルテレビューを実施し、クリニックでの治療を開始する1年前,半年前,半年後,1年後それぞれの時点で,患者の入院、救急受診、緊急受診の回数を測定し,クリニックの影響を評価した。また、患者の自己申告によるニコチン依存症、COPDの症状、および喫煙行動に対するクリニックの影響も検討した。2015年2月から2019年2月までにクリニックを紹介され、少なくとも1回の受診があった患者を本研究の対象とした(n=149)。

結果

COPD専門クリニックで治療を受けた患者は、クリニックで治療を開始してから6カ月後あるいは1年後の時点で、それぞれ6カ月前あるいは1年前に比べて、入院回数と救急受診回数が有意に少なかった。また、このクリニックで治療を受けた患者は、1日あたりの喫煙本数が有意に少なく、喫煙者と自認する人が有意に少なく、COPDの症状が有意に減少したと報告された。

結論

アパラチアの学術的プライマリケア診療所は、多職種チームに基づくアプローチが COPD 患者の健康改善に効果的であった。


感想

地域における健康問題を同定→介入すべきポピュレーションを割り出す→実装→評価という,家庭医療学研究の王道を攻めた論文.本文を読むと,かなり濃密な多職種でのケアが実施されています.自分たちがしていることをちゃんと研究にするという姿勢が大事.