2020年4月6日月曜日
女性の尿失禁(AIM IN THE CLINIC)
新生活になりました.
このブログでは今まで通り,週1回更新継続を目標に,のんびりやっていきます.
Annals of Internal MedicineのIn the clinicに,女性の尿失禁がまとめられていました.
こういうコモンプロブレムは何回でも学習すべきです.
要点をザクっとまとめます.
・有病率は20歳以上で17.1%,高齢者は30-40%
・若年者で多いのは腹圧性尿失禁(stress UI),年齢が上がると切迫性尿失禁(urge UI)がふえ,高齢者で最も多いのは腹圧性と切迫性の混合(mixed UI).
・切迫性尿失禁:突然排尿したくなる
原因:排尿筋収縮が抑制できない,内因性の排尿筋活動活性化,膀胱・脊髄・大脳皮質レベルでの感覚路障害
・腹圧性尿失禁:努責,運動,くしゃみ,咳嗽などで尿が漏れる
膀胱や尿路の問題 尿路を閉鎖することができない
・混合性尿失禁:切迫性+腹圧性
・尿閉による尿失禁:症状は上記3つと同じだが,自分では気づかない
原因:膀胱収縮の障害.神経疾患,薬剤,直腸内便多量貯留など
・肥満や座っている時間が多いことなどは,修正可能な生活因子
・カフェイン摂取減量は患者によっては効果があるかもしれない。2-4週控えて効果を確認するのが良い。
・トイレにすぐ行ける環境か,失禁による心理的なストレスや抑うつはないかなど社会心理的側面も考慮すべし.
・経膣分娩は尿失禁のリスク因子。
・子宮摘出術は高齢者では尿失禁のリスク因子
・併存疾患や薬剤の影響をみる.疾患の適切なコントロールが尿問題の改善につながることもある.主要なものは以下の通り.
・心不全:体液量過剰による夜間尿増加,利尿薬による多尿,ACE阻害薬による咳嗽
・高血圧:CCBによる浮腫→夜間尿増加,失禁となることも
・喘息・COPD:抗コリン薬による排尿筋収縮障害
・糖尿病:チアゾリジンによる浮腫,SGLT-2阻害薬による尿量増加,浸透圧利尿,膀胱の神経障害による尿閉,骨盤底筋の神経障害
・ビタミンB12:膀胱の知覚低下,運動障害→トイレに間に合わない
・神経痛:ガバペンチンやプレガバリンは末梢浮腫による夜間尿・尿失禁のリスク
・てんかん:高用量の抗てんかん薬は膀胱知覚障害を起こす
・パーキンソン病:プラミペキソールやロピニロールは末梢浮腫を起こす
・認知症:コリンエステラーゼ阻害薬による排尿筋収縮力低下→頻尿,尿失禁
・OSAS:ANP分泌増加による夜間尿と夜間尿切迫
・急性発症の尿失禁は、可逆的要因を検討すべし。薬物、尿路感染、尿閉、神経学的異常、膀胱刺激物質の曝露、せん妄、宿便など。
・尿失禁の病型診断は、3IQ(Incontinence Question)が有用
1.過去3か月で(少量でも)尿もれがあったか。→Yesなら次に進む。
2.過去3か月で、尿が漏れたときはどんな時だったか(複数回答可)
a. 体を動かしている(せき、くしゃみ、荷物を持ち上げる、運動する)時
b. 尿意が迫っている/感じているが、トイレまでたどり着けなかった時
c. 体動時でも尿意時でもない
3. 過去3か月で、尿が漏れたときはどんな時が最も多かったか(1つだけ回答)
a. 体を動かしている(せき、くしゃみ、荷物を持ち上げる、運動する)時
b. 尿意が迫っている/感じているが、トイレまでたどり着けなかった時
c. 体動時でも尿意時でもない
d. どちらも同じだけある
3-a. 腹圧性尿失禁(優位)
3-b. 切迫性尿失禁(優位)
3-c. 他の原因
3-d. 混合性尿失禁
・治療は生活習慣の改善や理学療法が第一選択
・水分制限は過度に行うべきではない。一度にたくさん飲むのではなく、少量ずつちょくちょく飲むように指導する。
・定期的な排尿を指導する。2-3時間に一回または排尿日誌をつけて管理。
・認知症患者に排尿するかどうか聴くのは推奨されない。排尿したいという膀胱からの感覚が鈍っている可能性がある。定期的にトイレ誘導するのが良い。
・肥満患者では減量が非常に効果的
・利尿薬使用患者では、就寝前の服用は避ける。生活習慣を聞いて内服タイミングを考える。
・腹圧性尿失禁には骨盤底筋訓練±バイオフィードバック
・腹圧性尿失禁に推奨される薬剤はない
・腹圧性尿失禁ないしそれに併存するうつや慢性疼痛については、デュロキセチンの使用を考慮してもよい。
・難治性の場合、ペッサリーなどによる治療や手術も検討
・切迫性尿失禁には膀胱訓練。または決まった時間に排尿する。
・薬剤を使うなら抗ムスカリン薬(オキシブチニン(ポラキス)、ダリフェナシン(ウリトス)、ソリフェナシン(ベシケア)、トルテロジン(デトルシトール)、フェソテロジン(トビエース)など)、またはβ3刺激薬(ミラベグロン(ベタニス))
・抗ムスカリン薬では、口渇、眼圧亢進、便秘、認知機能低下などの副作用に注意
・β3刺激薬では、高血圧、頻尿に注意(ベタニス50mgは1錠181.8円。)
・萎縮性膣炎があれば、局所エストロゲン療法。
・難治性なら神経刺激療法やボツリヌス毒素などの方法もある
2019年12月30日月曜日
特発性細菌性腹膜炎で記憶すべきこと(診断,予防,ピットフォール)
前回に引き続き,SBPについてまとめます.
臨床診断(どうやって疑うか)について.
プライマリケア医として最大の関心ごとの一つです.
腹水+発熱+腹痛なら,SBPの想起は容易ですが,最も頻度の高い臨床症状である発熱であっても,出現するのは最大80%とのことです.
腹痛などの腹腔内感染の所見が全くないこともあるようです.
嘔気嘔吐,下痢,低体温,低血圧,腎機能障害,脳症などで発症することがあります.
初診の腹水貯留は必ず腹水検査を行うというのは基本的なプラクティスだとおもいます.
あわせて,既知の肝硬変,腹水がある患者で,少しでもSBPを見落とさないようにするためにどうすればいいか考えてみました.
・発症の契機がわからない脳症で疑う
(以前から肝性脳症があって,排便コントロール不良で発症,とかいう状況では不要だとおもいますが,肝性脳症を起こす切っ掛けとしてSBPを鑑別に入れておく)
・原因不明の腎機能障害で疑う(SBPは肝腎症候群を起こす)
・低体温,低血圧で疑う(一般的な感染症診断と同様ですね)
・少しでも消化器症状があれば疑う(嘔気嘔吐,下痢など)
・消化管出血があれば疑う(SBPが静脈瘤出血の原因になることもある.上部消化管出血は20%でSBPを合併する)
・突然腹水が増えたら疑う
とにかく腹腔穿刺の閾値をさげるべきですね.
いまDICをおこしているとかなければ,血小板が低くてもPTが伸びていても,比較的安全に穿刺できます.血小板輸血などは不要というコンセンサスになっています.
あわせて,予防について.
こちらもプライマリケア医として関心が高いです.
一次性SBPは,消化管出血,PPI使用,腹水中蛋白低値(∵オプソニン活性低下)などが発症リスクです.
まず,上部消化管出血後7日間は,CTRX1g q24h divを行います.
経口摂取可能ならLVFXやCPFXでもいいとあります.
その他,腹水蛋白<1.5g/dlなら1次予防の利益があるかもしれません.
SBP発症後の2次予防はベネフィットがより高そうです.
投薬するなら,ST合剤を1日1錠,またはLVFX 250mg/day or CPFX 400mg/dayです.
ただし,予防については,現状エキスパートオピニオンであるようです.
(PMID: 31304804,23463403など参照)
併存症や予後などを考えながら,その都度判断するほかなさそうですね.
2019年12月23日月曜日
特発性細菌性腹膜炎で記憶すべきこと(治療)
最近出会ったのでまとめます.
「肝硬変による腹水がある患者の発熱は,そうでないとわかるまでSBPと思え(=腹水を採取せよ)」というクリニカルパールがあります.今回もこのパールに助けられました.
肝硬変患者の発熱の25%がSBPらしいです.
そしてアルコール性肝硬変+腹水で入院中の患者の10%で発症するそうです.
アルコール性を含め,肝硬変の患者さんを診る機会が多い環境なので,今一度勉強し直します.
こういうとき,日本語の良質な二次文献がたくさんあるので,有難いです.
まず,治療についてまとめます.
一次性SBPはほとんどが単一菌種で,60%がGNR(E.Coli, Klebsiellaなど),そのほかは腸内GPC(Streptococcus, S. pneumoniae, Enterococcus)です.
後述しますがGram染色で菌体が見えないことが多いので,エンピリックにはGNR+GPCをカバーします.教科書にはCTXやCTRXが1st choiceと書いています.キノロンの選択肢も記載がありますが,今の日本の耐性菌の状況や,万一の結核性を考えると,自分は使う気にはならないです.
入院患者などではESBL産生株や緑膿菌をカバーせよとありますが,よほど疑わしい状況か状態が悪いのでなければあまりに広域なのはどうかなと思います.ESBLカバーを考えるならCMZでいいのではとも思いますが記載はないですね.ABPC/SBTなどのβラクタマーゼ阻害薬配合薬は,耐性株のS.pneumoniaeに気をつけろと書いていますが,E.Coliの耐性も心配になります.
もちろん,培養が出ればde-escalationしますが,培養陰性もそこそこある(後述)ので悩ましいです.
適切な抗菌薬を使用すれば2-3日で臨床状況に反応がみられるとあります.
最近は短い投与期間が推奨されているからか,期間は5日間という記載が目立ちます.ただ,診療状況がしっかり改善していることが前提です.致死性の経過をたどることも多い疾患なので,すっきりいかない場合は従来の10-14日間投与がよいのではと思います.
ただ,再発が多い(再発率は1年で70%!)ので,あまり長々抗菌薬を投与すると,耐性菌のリスクが上がってしまいますね.
抗菌薬治療の他には,アルブミン投与に生存率改善効果が報告されています.
全例必要というわけではないようで,血液検査で適応を判断する推奨もありますが,そこはケースバイケースで判断すればよいように思います.
あとは,もしPPIを飲んでいたらやめる,とかでしょうか.
診断,予防,ピットフォールについては次回まとめます.
2019年4月12日金曜日
ぶどう膜炎を初発症状とするリンパ腫はあるのか
我ながらニッチですね.
故あって調べてみました.
ぶどう膜炎を初発症状とするリンパ腫にはどうやら3パターンありそうです.
1.網膜硝子体リンパ腫などの眼内リンパ腫が,最初ぶどう膜炎のように見える
このケースシリーズ研究によると,網膜硝子体リンパ腫は初発から診断がつくまでに平均25カ月かかっており,ぶどう膜炎だとしてステロイドを使うことで腫瘍がマスクされてしまうこともあるようです.
2. DLBCLの初発症状がぶどう膜炎
やはりぶどう膜炎が起こって1-2年後に全身性のリンパ腫が発覚するパターンです.
(参考文献はこちら)
3. 中枢神経原発悪性リンパ腫の初発症状がぶどう膜炎
中枢神経原発悪性リンパ腫の3.5%でぶどう膜炎が初発症状だったとのことです.
脳外科の中では有名な話なのでしょうか.いろんなサイトで言及されていました.
(参考文献はこちら)
2018年11月19日月曜日
グループホームの褥瘡患者にどう対応するか
訪問診療の一コマ
グループホーム入所中のMultimorbodityかつBed-riddenの患者に褥瘡が発生.
職員の方も頑張っていただいているが進行し真皮を超えている.
さて,どうするか.
適切な処置とアドバイスは勿論ですが,
やはりここは各種サービスを上手に使うべきです.
グループホームに訪問看護は原則入れない(介護サービスの重複になる)が,
特別訪問看護指示があれば,訪問看護は医療保険の扱いとなり,入ることができる.
しかも,週4回以上入れる(逆に言えば,週3回以下はダメ)
特別訪問看護指示の期間は交付日(=診療日)から14日まで.
通常は月1回のみだが,気管カニューレがある時と真皮を超える褥瘡があるときは月2回指示を出すことができる.
つまり,冒頭の場面では訪問診療を最低2週間毎行い,診察後に特別訪問看護指示を出せば,褥瘡が改善するまではグループホームでも訪問看護を使うことができる,ということですね.
帰りの往診車のなかで上記を思いつくことができたので,スムーズにサービス調整ができました.
ケアマネ任せ,看護師任せにせずに(連携を取るのはもちろん大事ですが)
使えそうな知識はしっかり押さえておかなくてはいけないと痛感しました.
2018年10月24日水曜日
肥大型心筋症に出会ったら:続き
(経験症例をもとに大幅な改変をしています)
近隣医療機関が閉院したため当院外来に転院した高齢患者.
診断名は「高血圧,心不全」だが,診察上Valsalva法で増強するsystolic murmurあり.
心尖拍動は前腋窩線上で触知する.CTRは60%を超えるが肺うっ血像はない.
心エコーでSAM,LVOT狭小あり.
他の所見も勘案し肥大型心筋症+軽度心不全と診断した.
自覚症状の乏しい高齢者.手術適応はおそらくないし,本人も希望なし.
さて,どのようにマネジメントすればよいだろうか.
前回はその場しのぎまで.
せっかくなのでもう少し詳しく勉強しておこうと思い,MKSAPのtextを開きます.
・HCMは500人に1人.しかし多くは無症候で経過する
・中には症状が出現し,突然死のリスクとなる場合がある
・心不全になる場合は,左室拡張障害やLVOT閉塞が関与しているかもしれない
・AFib合併はコモン.LVOT圧較差増悪を招く.
・VT→突然死の危険性あり
・ゆえにHCMを診断したらホルター心電図はしましょう.
・左室壁肥厚の主な鑑別は①高血圧②アスリート心③アミロイドーシス④Fabry病
・一親等での突然死の家族歴,最大左室壁厚30mm以上,最近の説明がつかない失神,VT3連発以上などあればICDの適応
・薬剤治療はLVOT閉塞,心不全,AFibに関連する症状に対する
・具体的には,息切れや(前)失神があれば治療考慮
・前負荷低下や血管拡張を起こすようなことは避ける(脱水,熱い風呂,アルコール過量摂取など)
・βブロッカーはα作用のないものを選ぶ(血管拡張させないため).ゆえにカルベジロール(アーチスト)は避けて,プロプラノロール(インデラル)やメトプロロール(セロケン),アテノロール(テノーミン)を使う.
・上述の理由のため,ニトロ製剤も避ける.
・薬剤治療をしても症状が強い時は手術検討を.
・心エコーは1-2年に1回しましょう.
いかにLVOTを保つか,というのが戦略になるのですね.
2018年10月18日木曜日
肥大型心筋症に出会ったら
(経験症例をもとに大幅な改変をしています)
近隣医療機関が閉院したため当院外来に転院した高齢患者.
診断名は「高血圧,心不全」だが,診察上Valsalva法で増強するsystolic murmurあり.
心尖拍動は前腋窩線上で触知する.CTRは60%を超えるが肺うっ血像はない.
心エコーでSAM,LVOT狭小あり.
他の所見も勘案し肥大型心筋症+軽度心不全と診断した.
自覚症状の乏しい高齢者.手術適応はおそらくないし,本人も希望なし.
さて,どのようにマネジメントすればよいだろうか.
まずUpToDateでその場しのぎを図ります.
Hypertropic cardiomyopathy: Medical therapy
→SUMMARY & RECOMMENDATIONS
とすすみ,以下の記述を得ました.
・HFとLVOT閉塞があれば,陰性変力作用のある薬剤の単剤使用を推奨(Grade 1B)
・そのなかでもβ blockerが第一選択(Grade 2C)
・血管拡張薬や利尿薬は,LVOT増悪のリスクがあり,あまり使わないほうがよさそう.
・単剤でもHF,LVOT閉塞が解消されなければ,非ジヒドロピリジン系CCB(ベラパミル等)を追加する(Grade 2C).それでもだめならジソピラミド追加.
・無症候性のHCMは経過観察.
・左室心尖部に瘤があれば経口抗凝固薬を.(Grade 2C)
というわけで,薬物治療はβblocker主体で行うことにしました.
2018年10月9日火曜日
原発性アルドステロン症の内服治療
診療所外来で疑問に思ったので.
原発性アルドステロン症の内服治療
・first-lineはスピロノラクトン
・スピロノラクトンの副作用は高K,高Cre.特に腎障害・糖尿病の患者で
・スピロノラクトン+NSAIDs定期は避ける(降圧効果減弱)
・プロゲステロンアゴニストとしての副作用に注意
・初期投与量は37.5-75mg/分3
・血性カリウム値が正常高値になるまで2週間ごとに用量を増やしていく
・副作用に耐えられなければエプレレノン.副作用は少ないが血圧低下効果が劣る
・上の2剤がともにだめならアミロライドやトリアムテレン
・血圧はスピロノラクトンだけでは目標達成できないことが多い
・その場合はサイアザイドやACE阻害薬を併用する.
参照:UpToDate Treatment of primary aldosteronism
2018年10月2日火曜日
ライム病/Felty症候群(MKSAP)
MKSAPを解き進めています.
今回は一発ネタ.
●慢性単関節炎+多量液体貯留+痛みはほとんどない
→ライム病の関節炎に特徴的!
問題を解いているときは,上のことを知らなかったのでドツボにはまってしまいました.
遭遇機会はあまりないかもですが,知らないと疑うこともできないかと思います.
●罹病期間の長い進行性の関節リウマチ
→好中球減少・脾腫をみたらFelty症候群
→重症感染,下肢潰瘍,リンパ腫,血管炎のハイリスク
Felty症候群は名前だけ聞きかじっていたので,初めてしっかり認識しました.
2018年7月25日水曜日
ACP Journal Club(19 June 2018)
ACP Journal Club 19 June 2018
箇条書きでまとめます.
・オピオイド使用障害の治療はstepped treatment approachで.
コメント:アメリカだと社会問題になってますね.
・急性脳梗塞の早期マネジメントに対するAHA/ASAの推奨
コメント:発症6-16時間以内の前方循環大血管閉塞なら血管内治療で血栓除去が適応になる可能性があります.DAWN studyとDEFUSE 3 studyの成果ですね.あとは血圧<220/120だと発症48-72時間以内は降圧しないとか,早期にアスピリンとか,至って当たり前のことが書かれています.
・重篤な慢性腰痛/膝痛/変形性股関節症に対して,非オピオイドとオピオイドでベネフットは同様で,非オピオイドの方が副作用が少ない.
コメント:アメリカのオピオイド使い過ぎ問題に対する1つの警鐘ですね.
・喘息発作時にICSの容量を4倍にすれば急性増悪を防ぐことができる。
コメント:患者が自宅でできる喘息増悪予防の指導ですね。こういうお金のかからない介入法はありがたいです。HR 0.71-0.92。
・冠動脈多枝病変+糖尿病では、CABGのほうがPCIより治療予後が良い。ただし糖尿病被合併だと変わらない。左枝主幹部病変でも変わらない。
コメント:直接かかわることはない分野ですが、CABGの積極的適用の範囲が広がっているのですかね。
・大うつ病の成人患者では、抗うつ薬はプラセボより短期間での治療反応率が高くなる。
コメント:「大うつ病の成人患者」という点に注意でしょうか。今主に勤務している環境は精神科医にすぐ相談できるので助かります。
・ヒドロコルチゾン+フルドロコルチゾンは敗血症性ショック患者の90日死亡率を減少させる。ヒドロコルチゾンだけでは死亡率は減少しない。
コメント:いろんなところで話題になった研究ですね。本文のコメントにもありましたが、これをもって全例コルチゾンとはならないようです。
・COPD患者で高容量ICSの長期使用は骨折リスクを高くする。
コメント:4年以上のフルチカゾン換算1000ug/day以上の使用でリスクが上昇する。ただしRR 1.02-1.18。そもそもCOPDでICSの出番は稀なはずですね。choosing wiselyです。
・太極拳は有酸素運動と比べて線維筋痛症患者の症状を緩和させる。
コメント:なぜかいろんな研究が大好き太極拳。オリエンタルな感じがよいのでしょうか。いまいる地域に太極拳サークルあるのかなぁ。
2018年2月14日水曜日
認知症患者の抗精神病薬を減らす
家庭医療の気になる論文から
Deprescribing antipsychotics for behavioural and psychological symptoms of dementia and insomnia
Canadian Family Physician January 2018, 64 (1) 17-27
BPSDや不眠症のある高齢患者にルーチンの抗精神病薬はやめようぜ
という旗印のもと、減薬のフローチャートの有用性を評価した論文です。
フローチャートは以下のとおり。分かりやすい。
簡潔にいえば、BPSDに対する抗精神病薬は3ヶ月過ぎたらやめなさい、ということですね。
2018年1月12日金曜日
突然の両側難聴
諸事情あり、記事を更新する時間がとれない日々が続いています。
e-portfolioとして、日々の学びを小さいものでも書きとめていきたいものです。
この前、突然の両側難聴を主訴に救急受診した高齢患者のケースを見聞しました。
なんと、脳幹梗塞だったようです。
脳幹梗塞で突然の両側難聴?
とおもいましたが、調べてみると和文献でもけっこうヒットします。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jstroke1979/25/2/25_2_274/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/otoljpn1991/1/5/1_5_19/_pdf
付随して、めまい+突然の片側性感音難聴は、まず突発性難聴を想起してしまいますが、
AICA梗塞でも同じ症状が起こるため、鑑別が必要ですね。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/orltokyo/57/1/57_28/_pdf
突発性難聴と思ったら梗塞だった、というのはままあるピットフォールなのかもしれません。
Clinical Pearls
・突然の両側難聴は脳幹梗塞を想起する
・鑑別に突発性難聴を想起したら、かならず脳梗塞を除外する。
2017年11月23日木曜日
ピットフォールその3:心筋梗塞
今回でピットフォールシリーズはいったん終了.
●心筋梗塞は,非典型なのが典型
心筋梗塞患者434877人を解析した研究では,33%が胸痛なし
高齢者,女性,糖尿病,心不全の既往で多い.
(JAMA 2000;283:3223-9)
急性冠症候群で入院した20881例を解析した研究では,
8.4%に胸痛がなく,23.8%は初期診断が違っていた.
呼吸困難が約半数.次いで発汗 26.2%,悪心・嘔吐24.3%,(前)失神19.1%.
(Chest 2004;126:461-9)
非典型的な症状の方が死亡率が高い.HR 1.30-1.97(多因子調整済)
30日後の死亡率 典型例17.9% 非典型例49.2%
1年後の死亡率 典型例26.2% 非典型例61.0%
(Heart 2001;86:494-8)
●心筋梗塞をいかに除外するか
症状と身体所見だけでは診断も除外もできない.
(Br J Gen Pract 2008;58(547):e1-e8)
血清マーカーの組み合わせ(CK, CK-MB, ミオグロビン,トロポニンI/T)はどうか.
初回測定だけでは感度37-49%, 特異度87-97%とイマイチ.
(Ann Emerg Med 2001;37:478-94)
●TIMI score 0点で感度97.9-99.8%(Lancet 2011;377:1077-84)
個人的には,このスコアは絶対に覚えられない自信があります.
TIMI scoreを眺めると,大事な点がいくつか見つかります.
こうまとめる方が実践的かも.
①心電図の「変化」をみること
②時間を空けて再度血液検査行うこと
③生活歴をしっかり聞くこと
④65歳以上の胸痛はそれだけでリスクが高いと認識すること
2017年11月16日木曜日
ピットフォールその2:くも膜下出血
ピットフォールシリーズ 第2弾はくも膜下出血
●どうして私たちはくも膜下出血を見逃すのか.
N Engl J Med 2000;342:29-36には以下の要因が挙げられている.
1.臨床像の幅広さを理解していない
〇警告出血の頭痛(急性,強い,いつもと違う)
〇頭痛が自然と治る,鎮痛薬でよくなる
〇ウイルス感染症,一次性頭痛,副鼻腔炎,頸部痛に似ている
〇頭部外傷に惑わされる(実際は失神による転倒)
〇ECG変化に惑わされる
〇高血圧に惑わされる
〇未破裂動脈瘤の臨床像を知らない
2.CTの限界を理解していない
〇頭痛開始から時間がたつと感度が低下していく
〇小出血で偽陰性となる
〇読影の問題
〇技術面の問題(スライスの薄さや動きによるアーチファクト)
〇Hct 30%以下で偽陰性
3.腰椎穿刺施行しない+所見を正確に解釈できない
〇CTで判断がつかないときに腰椎穿刺を施行しない
〇出血12時間以内なら陰性になることがある
〇視認は分光計より感度が劣る
●よくある迷信・神話
くも膜下出血の頭痛で,突然発症は半数のみにみられる.
ただし,大半は5分以内にピークに達する.
(J Neurol Neurosurg Psychiatry 1998;65:791‐3)
Trauma Tapを見分ける方法はない.別の椎間で穿刺するか他の方法を.
(Am J Neuroradiol 2005;26:820-4)
頭蓋内出血による頭痛もNSAIDsに反応する
(Am J Emerg Med 1995;13:43-5)
●オタワ基準やエメラルド基準は,そりゃそうだよなという印象を個人的に受けます.
それぞれJAMA 2015;310:1248-55,BMJ Open 2016;6:e010999を参照
●第5世代CTならSAHの見逃しは殆どない.(J Emerg Med 2005;29:23-7)
ただし,非専門医がパッと見て判断しても間違えない,なんて誰も言っていない.
やはり,少しでも疑わしければ腰椎穿刺の閾値を下げるのがよいか.
時間を空けて再度CTでもいいかも(BMJ 2006;333:235-40).
2017年11月9日木曜日
ピットフォールその1:虫垂炎
軽症疾患と間違えてしまうピットフォールをいかに避けるか.
その1:虫垂炎
「ERでの非典型症状に騙されない 救急疾患の目利き術」によると…
①主訴が腹痛でない
②腹部所見がそれらしくない
③既存の疾患のために惑わされる
のときに,虫垂炎を見落としてしまいやすくなる.
たしかに,自験例でも腹部膨満や便秘,発熱のみを主訴に来院した虫垂炎は
診断がつくまで厄介だった記憶があります.
●高齢者は腹部所見がはっきりしないので要注意.
60歳以上の虫垂炎患者で
・古典的症状(右下腹部痛,嘔吐,発熱,白血球増加)は20%のみ
・⅓は入院が48時間以上遅れ,入院時点で虫垂炎の疑いがあったのは51%のみ
(以上,Am J Surg 1990;160:291-3)
・⅔以上が発熱なし
・30%が右下腹部痛なし
・¼が白血球正常
(以上,Am J Surg 2003;185:198-201)
●小児も注意
①半数以上が痛みの移動がない
②半数以上が嘔気がない
③半数以上が局所的な圧痛点がない
④半数以上が反跳痛がない
→胃腸炎,咽頭炎,中耳炎,敗血症,尿路感染,熱性けいれんなどと誤診される
(Emerg Med Clin N Am 2010;28:103-18)
↑の文献は必読です.
結局は,すべての腹痛患者で虫垂炎を念頭に置き,
医療面接と適切な誘発試験を行ったうえで,
迷ったら,子どもならエコー,高齢者ならCTかエコーをするしかないかと.
65歳以上の腹痛患者で
CT撮影で方針が変化した割合が,入院:26%,手術:12%,抗菌薬:21%
診断が変化した割合が45%
という報告もあります(Am J Emerg Med 2004; 44:270-2)
虫垂炎のCTは, 感度90-100%,特異度91-99%と診断能が良い(N Engl J Med 2003; 348:236-42)ですが,
非専門医が見落としなく読めるかというのは別問題だと理解しています.
2017年10月11日水曜日
胸膜痛について
胸膜痛ではまず肺塞栓を除外せよという強いメッセージを感じます.
Pleuritic Chest Pain: Sorting Through the Differential Diagnosis
Am Fam Physician. 2017 Sep 1;96(5):306-312.
胸膜性胸痛の特徴は,呼吸時に生じる突然かつ強い胸痛で,鋭い,または刺すような,または焼けるような痛みと表現される.最も高頻度かつ重篤な原因は肺塞栓であり.胸膜性胸痛で救急を受診する患者の5-21%を占める.肺塞栓に関し妥当性が確認された臨床決断ルールを適応することで,Dダイマー測定,肺換気血流スキャン,CTアンギオグラフィーといった追加の検査を行うかどうかの参考となる.他の重篤な疾患としては,心筋梗塞,心膜炎,大動脈解離,肺炎,気胸があり,上記疾患以外の診断を下す前に,病歴と身体診察,心エコー,トロポニン測定,胸部レントゲンを用いて除外すべきである.冠動脈疾患を除外するのに有用な,妥当性が確認された臨床決断ルールを用いることができる.胸膜性胸痛を引き起こす最多の要因はウイルスである.病原としてよくみられるものに,コクサッキーウイルス,RSウイルス,インフルエンザ,パラインフルエンザ,ムンプス,アデノウイルス,サイトメガロウイルス,EBウイルスがある.胸膜性胸痛の治療は原因疾患の治療に準じる.ウイルス性または非特異的な胸膜性胸痛の場合は,疼痛コントロールとしてNSAIDsが適している.症状が持続する患者,喫煙者,肺炎のある50歳以上の患者では,初期治療から6週後に再度胸部レントゲンを撮影し,画像上の改善を確かめることが重要である.
2017年9月30日土曜日
爪周囲炎の処置
ときどき出会うマイナートラブルですね.
Acute and Chronic Paronychia
Am Fam Physician. 2017 Jul 1;96(1):44-51.
爪周囲炎は,指趾の3つある爪縁のうち1つ以上に炎症が起きている状態である,急性爪周囲炎は爪の保護的なバリアが破られたことで複数の細菌感染が起きることによる.治療は温水浸漬であり,ブロー液や1%酢酸はあってもなくてもよい.浸漬だけで炎症が改善しないときは,局所の抗菌薬を使用する.局所ステロイドを併用することもある.膿瘍の有無を確認し,あればドレナージを行う.ドレナージには様々な選択肢があり,皮下注射針をつかうこともあれば,外科用メスで広く切開することもある.十分にドレナージできれば,免疫不全や重症感染がなければ経口抗菌薬はまず必要ない.治療は病原として可能性の高い菌と地域の感受性パターンに基づく.慢性爪周囲炎は症状が少なくとも6週間つづくもので,爪のバリアが破壊されたことで刺激物質による皮膚炎を呈する.刺激物質としては酸,アルカリなどの化学物質が多く,主婦,皿洗い,バーテンダー,花屋,パン屋,水泳選手がなることが多い.局所ステロイドやカルシニューリン阻害薬で炎症を抑えながら,刺激源を避けることが大事である.爪の保護的バリアを復元するにはより積極的な手技が必要なこともある.治療は数週から長くて数か月かかる.急性爪周囲炎,慢性爪周囲炎の再発を予防するには患者教育が最重要である.
2017年9月25日月曜日
Choosing Wisely優秀賞
AFP 8/15号に,2016年に掲載したPOEMSの優秀pearlsがまとまっています.
内科系分野のChoosing wiselyを訳出しました.
Top POEMs of 2016 Consistent with the Principles of the Choosing Wisely Campaign
Am Fam Physician. 2017 Aug 15;96(4):234-239.
内科系分野のChoosing wiselyを訳出しました.
Top POEMs of 2016 Consistent with the Principles of the Choosing Wisely Campaign
Am Fam Physician. 2017 Aug 15;96(4):234-239.
心血管系
慢性の安定型狭心症があり,冠動脈の1つに70%以上の狭窄が見られる患者に,最適な薬剤治療単独に加えて,PCIの施行をあわせて推奨してはいけない.
冠動脈疾患に罹患しているかそのリスクが高い患者に,アスピリンに加えてクロピドグレル(プラビックス)も併用しても,死亡率が下がることはないため,併用してはいけない.
活動能力を下げ,副作用が増えるため,HFpEF患者に硝酸イソソルビドを処方してはいけない.
呼吸器系
市中肺炎では,最短5日間の抗菌薬投与後に臨床状態が安定していれば抗菌薬を中止するのが良い.
全身ステロイド投与が必要な喘息の急性増悪に対し,標準治療に加えてアジスロマイシン(ジスロマック)を処方してもアウトカムの改善は得られないため,処方してはいけない.
吸入ステロイド,長期間作動型β2刺激薬,ロイコトリエン受容体刺激薬を用いてもなお中等度の発作が持続する,10代で非喫煙の喘息患者に,チオトロピウム(スピリーバ)を追加してはいけない.
予防
平均的なリスクを有する女性に卵巣がんのスクリーニングを行うことは,死亡率の改善に資することはないと考えられるため,推奨されない.
低線量CTによる肺がんスクリーニングを受けようと考えているすべての患者に以下のことを伝え話し合いなさい.肺がんによる死亡を1つ防ぐために必要なスクリーニング数は非常に多く(308; 95%信頼区間は201-787),それに比べスクリーニングによる害の危険性は無視できない(スクリーニング後の侵襲的手技による死亡率は3%).
大腸がんが一親等内に1名いるが,55歳までに大腸がんにならなかった場合,その患者の大腸がんのリスクは一般集団とほぼ同じであると伝えなさい.
典型的な多民族集団において,ACC/AHAのPooled cohort Equations calculatorで動脈硬化性の心血管疾患のイベント発生リスクを正確に推定できると考えてはいけない.
施設に入所している高齢女性に毎日のクランベリーカプセル内服を推奨してはいけない.
2017年9月11日月曜日
プロバイオティクスについて
プロバイオティクスについての総説がAFPに掲載されていました.
臨床にじかに結びつく,AFPらしい総説です.
アブストラクトと,本文中のキーポイントを訳出しました.
Probiotics for Gastrointestinal Conditions: A Summary of the Evidence
Am Fam Physician. 2017 Aug 1;96(3):170-178.
要約
プロバイオティクスは微生物で構成され,ヒトの腸に常在する善玉菌に似た細菌が大半を占める.様々な消化器疾患で幅広くプロバイオティクスの効果が研究されている.最も研究が進んでいる菌種はLactobacillus, Bifidobacterium, Saccharomycesなどである.しかし,種々の消化器症状に対し,プロバイオティクスをいつ投与すべきか,最も効果的なプロバイオティクスはなにかについて,明確なガイドラインがないために,家庭医と患者は困惑する羽目になっている.プロバイオティクスは消化管の免疫平衡の維持に対し重要な役割を果たすが,それは免疫細胞に直接作用してなされる.プロバイオティクスの効果はおそらく菌種,用量,疾患に応じて定まり,治療期間は臨床上の指標で決まる.プロバイオティクスが効果的だという質の高いエビデンスが存在するものとして,急性の感染性下痢,抗菌薬関連下痢,クロストリジウム関連下痢,肝性脳症,潰瘍性大腸炎,過敏性腸症候群,機能性胃腸障害,壊死性腸炎がある.反対に,急性膵炎とクローン病は,プロバイオティクスの効果がないというエビデンスがある.プロバイオティクスは幼児,小児,成人,高齢者と幅広い世代で安全に使用できるが,免疫不全患者には注意が必要である.
KEY RECOMMENDATIONS FOR PRACTICE
小児,成人ともに抗菌薬関連下痢のリスクを減らす.(A)
C. difficile関連下痢の発生を減らすかもしれない.(B)
肝性脳症のリスクを劇的に下げるかもしれない.しかし,NAFLDとNASHに関するエビデンスは不十分である.(B)
成人UCの寛解率を上げる.(A)
小児,成人ともにIBSの腹痛と全身症状スコアを改善させる.(B)
早期産児の壊死性腸炎の発生と死亡率を減らす.(A)
急性膵炎とクローン病に対する効果はない(B)
他に…
細菌性の急性腸炎には効果あり.ウイルス性に関してはどっちつかず.
H.pylori除菌に追加すると,NNT10で効果ありというメタアナリシスもあれば,OD=0.87-2.39というメタアナリシスもある.
慢性の特発性便秘に効果あり.
2017年8月23日水曜日
小児の発達遅滞スクリーニング
遅れていますが,AFPのレビューまとめです.
Developmental Delay: When and How to Screen
Am Fam Physician. 2017 Jul 1;96(1):36-43.
米国では,小児の15%が発達の遅れを少なくとも1つ有していると指定される.しかし,このうち3歳未満の早期介入サービスを受けているのは1/5にも満たない.初期スクリーニングと紹介を実施するには多くの障壁があるが,準備さえすればプライマリケアの現場の流れのなかで簡単に使えるスクリーニングツールがある.妥当性のあるスクリーニングツールを,健常児の検診にとどまらず,定期的に繰り返し用いることで,早期に見つけ出しやすくなる.高リスクの子どもにとって早期介入は有効であり,認知面の向上にも勉強面の向上にもつながる.時間の節約になるので,直接評価を行うツールより親だけで施行できるツールのほうがプライマリケアの現場では望まれる.親だけで最もしっかり評価できるツールは, Ages and Stages Questionnaire と Parents' Evaluation of Developmental Statusである.家庭医は,現在利用可能なスクリーニングツールとその限界・強みを知っておくべきである.スクリーニングにより発達の遅れが疑われる場合は,追加の評価と紹介が推奨される.
Ages and Stages Questionnaireの日本語版はこちら
https://www.nise.go.jp/kenshuka/josa/kankobutsu/pub_b/b-184/b-184_03.pdf
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