Heerspink HJL, Neuen BL, Agarwal R, et al. Finerenone in Persons with Chronic Kidney Disease without Diabetes. N Engl J Med. 2026 Jun 4. doi: 10.1056/NEJMoa2604625. Epub ahead of print. PMID: 42246672.
非DMのCKD患者に対するフィネレノンのRCT。
他のjournalにもサブ解析とかpublishされていますね。
主要評価項目は、eGFRの年間平均変化率で、32か月間追いかけています。
フィネレノン群で-3.3 ml/分/1.73 m 2(95% CI、-3.6~-3.1)、プラセボ群で-4.0 ml/分/1.73 m 2(95% CI、-4.3~-3.8)であり、統計的には有意ですが、年間eGFR 0.7 の差はさすがに臨床的にはあまり意味がないのでは…
副次評価項目で、腎臓-心血管複合アウトカムが、フィネレノン群110人(13.9%)(100人年あたり4.7件、95%信頼区間3.9~5.6)、プラセボ群134人(16.9%)(100人年あたり5.8件、95%信頼区間4.9~6.9)で、ハザード比0.77(95%CI 0.60~0.99、P=0.04)と有意差ありとのこと。
複合アウトカムなので中身を見てみると、
eGFRがベースラインから少なくとも57%持続的に低下or腎不全という腎臓複合エンドポイントは104/793 vs 125/791でHR0.78(95%CI: 0.60~1.01、P=0.06)、心不全による入院または心血管疾患による死亡の心臓複合エンドポイントは10/793 vs 16/791でHR 0.60(95%信頼区間、0.27~1.33)。そもそもの発生率が低くて単独では有意差が出ず、全部まとめたアウトカムにしてようやく有意差ありという感じですかね。
参加者のうちアジア人が半数以上を占めていますが、民族で分けたサブグルーブ解析の結果は見当たらず… やはり高カリウムは起こるようです。
現時点で、心不全とDM関連CKDのみに適応が通っているフィネレノンですが、今後、非DMのCKDにも適応が通るようになるのでしょうか。
正直、このRCT単独で積極的に使うかと言われたら、そうではないように思います。
長期成績と、目の前にいる患者に近い参加者での解析が進み、現在の治療に上乗せする効果が十分確立してからですかね…