2026年6月4日木曜日

ディスレクシアと家庭医療研修

Tarafdar SA, Winston K, Seoudi N, Lowry D, Luo R. Experiences of dyslexia in GP training in the UK: a qualitative study. BJGP Open. 2025 Nov 11:BJGPO.2025.0121. https://doi.org/10.3399/BJGPO.2025.0121


背景:ディスレクシア(読字障害)は、読み書きの習得に影響を与える神経発達上の学習障害である。ディスレクシアのある研修医は、適切な配慮があっても、評価や業務量に困難を感じることがある。しかしながら、家庭医療研修におけるディスレクシアの経験に関するエビデンスは限られている。


目的:英国における家庭医療研修中の専攻医のディスレクシアの経験を探り、研修経験を改善するための適応戦略を特定すること。


研究デザインとセッティング:詳細な半構造化面接による個別インタビューからなる質的研究である。参加者は、英国の研修プログラムに参加している、ディスレクシアのある家庭医または専攻医、あるいはディスレクシアのある家庭医療指導医である。


方法:インタビューはオンラインで実施され、録音後、逐語的に書き起こされた。データはテーマ分析によって分析された。


結果 参加者は26名で、5つのテーマが特定された。認知度の低さ、偏見、および態度により、支援を受けるまでに時間がかかる場合があった。さらに、病院医療と家庭医療の現場では、ディスレクシアの医師が直面する課題が異なっていた。ディスレクシアは、家庭医療研修修了後も含め、医師のキャリア形成にも影響を与えていた。また、適応戦略は、家庭医研修の評価におけるパフォーマンスを向上させる可能性がある。同様に、職場環境の調整は、一般診療におけるディスレクシアの医師の経験を改善する可能性がある。


結論:家庭医療専攻医および指導医には、ディスレクシアに関するさらなる研修が必要である。研修プログラムは、肯定的で包括的な文化を育むべきである。プライマリケアにおいて、適応的な戦略を用いることで、患者体験を向上させることができる。さらに、家庭医研修におけるディスレクシアに関するツールキットを作成することは、専攻医および指導医にとって有益であり、海外医学部卒業生(IMG)におけるディスレクシアを調査するためのさらなる研究も必要である。


感想

病棟と診療所で経験が異なる、とあり、どういうことだろうと本文を読みました。

病院内のチーム規模が大きい場合、業務は作業量や個々の強みに応じて分配することが可能であるが、小規模なチームで構成される診療所では困難である、ということだそうで、納得できることだなと思いました。