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2019年10月28日月曜日

Bier spots



こんなのに名前があったんだシリーズです.

Liaw FY,  Chiang CP. Bier spots. CMAJ April 16, 2013 185 (7) E304
DOI: https://doi.org/10.1503/cmaj.120376

腕を上げると,皮膚全体があかくなり,ところどころ白く抜ける.
腕を横にすると消失する.

(論文より引用)

生理現象であり,まったくの正常所見です.
知らないとびっくりするかも.



2017年5月22日月曜日

ミニレクチャー 眼周囲の蜂窩織炎


10分で調べ5分で発表するミニレクチャー

眼周囲の蜂窩織炎は2つに分けて考える.

・眼窩隔膜前蜂窩織炎
普通の蜂窩織炎
合併症なし,一般の治療で.

・眼窩蜂窩織炎
炎症が眼窩隔膜をのりこえて,眼内に波及.
「重篤な感染症」とみなすべき.

Q. 眼窩蜂窩織炎の特徴は?
A. 眼球運動時の疼痛,眼球突出,眼筋麻痺,複視,視野障害,結膜浮腫は眼窩蜂窩織炎に特徴的.眼瞼の浮腫や発赤は鑑別点にならない.

Q. 眼窩蜂窩織炎の診断は?
A. 上記臨床所見に加え,CTが有効となりうる.眼科内軟部組織の濃度上昇や上顎洞粘膜の肥厚を見る

Q. 眼窩蜂窩織炎の治療は?
A. 嫌気性カバー+眼窩切開での排膿が必要なことも.眼科コンサルテーションを.


2016年12月14日水曜日

2016年11月30日水曜日

Dermacase from CFP 2012-前半



だいぶ前に,Canadian Family Physicianが以前連載していた
皮膚科のsnap diagnosisまとめ(Dermacase)をブログにしました.

久しぶりにその続きをまとめました.
今回は2012年の掲載記事を前半,後半に分けてお送りします.

CFP dermacaseシリーズの原文はこちらから.

以前の記事→CFP dermacase 2013-前半後半













2016年7月8日金曜日

壊疽性膿皮症について


皮膚所見から一発診断する機会があったので、こういう時こそ復習のタイミングです。
急性発症の境界明瞭な有痛性深ぼれ潰瘍で底が壊死していたら壊疽性膿皮症だと理解しています。

背景疾患があることで有名ですが、半数は特発性なのだとか。知らなかったです。
炎症性腸疾患のほかにも、憩室炎、パラプロテイン血症、白血病、活動性慢性肝炎、ベーチェット病が背景疾患となります。血管炎も得蘇生膿皮症を続発しえます。
針刺し、虫刺され、生検などの微小外傷が契機となることもあります。

水疱を形成することも多く、その時は血性の膿疱となります。
周囲が赤くハローを形成します、
全身状態は見た目ぐったりしていることが多いみたいです。

無治療だと数カ月から数年の有病期間です。自然に治癒することもあるみたいですが。
背景疾患の治療にくわえ、ステロイド全身投与などを行います。
壊死しているからといって不用意にデブリすると創部がどんどん広がっていきます。

参考:Fitzpatrick's color atlas and synopsis of clinical dermatology pp.116-119




2016年1月20日水曜日

アシクロビル脳症/IgA血管炎による浮腫



出会った疾患を復習です。


アシクロビルの副作用は腎障害が有名です。
点滴の場合は、事前の輸液にくわえ、1-2時間かけてゆっくり投与することが必要です。

ときに中枢神経障害を招きます。
興奮、振戦、譫妄、幻覚、ミオクローヌスなどが出現します。
最初見たときは、アルコールの振戦譫妄かと思いました。

高齢者、腎障害患者で注意です。
そして何より適正使用です。

参照:UpToDate Acyclovir: An overview


IgA血管炎は、以前はアレルギー性紫斑病とかヘノッホシェーンライン紫斑病とか呼ばれていました。
紫斑はもちろん、関節痛を起こします。関節炎ではないため他動時痛はあまりないです。

特に3歳以下の小児に起こると、限局性の浮腫を起こすことがあります。
自験例では、6歳男児の両足関節痛と両下腿浮腫、片側前腕浮腫で来院し、経過で体幹背側の限局性浮腫が出現したケースがあります。

腹痛は有名ですが、患者の半数で見られます。便鮮血が要請になるのが56%ですが、大量出血は稀です。
消化器症状は紫斑出現後8日以内に起こるのが典型的ですが、数か月後に起こることもあり長期フォローが必要です。15-35%で紫斑出現前に起こります。ピットフォールですね。

腎障害は年長児や成人例で多いです。血尿が最多です。

他の症状としては、陰嚢痛/腫大、中枢神経症状(頭痛、けいれん、脳症、失調など)、末梢神経障害、ぶどう膜炎などがあるそうです。初めて知りました。

急性多関節痛でIgA血管炎を想起した時の鑑別は、反応性関節炎、一過性滑膜炎、若年性特発性関節炎などですかね。

参照:UpToDate Henoch-Schönlein purpura (immunoglobulin A vasculitis): Clinical manifestations and diagnosis



2015年10月6日火曜日

ミノサイクリンによる皮膚色素沈着


上肢と顔面が「青い」患者さんがいて
原因は何だろうとあれこれ調べていたら
長期投与(理由は不明)されているミノサイクリンの副作用に当たりました。

minocycline-induced skin hyperpigmentationで検索すれば画像がたくさん見れます。


NEJMのIMAGES IN CLINICAL MEDICINEにも取り上げられたことがあります。
N Engl J Med 2006; 355:e23



薬剤を中止したら元に戻ることも多いですが、レーザー治療などを行うこともあるようです。
(British Journal of Dermatology 1996: 135: 317-9)



Dermacase from CFP 2013-後半



以前の記事の続きです。












2015年10月4日日曜日

Dermacase from CFP 2013-前半


Canadian Family Physicianで以前連載されていた
Dermacaseをまとめてみました。

まずは、2013年前半分です。
参考:Fitzpatrick’s color atlas and synopsis of clinical dermatology 7th edition













2015年7月6日月曜日

31歳女性:脱毛症(Mayo Residents' Clinic)



毎週Mayo Clinic ProceedingsのResidents' Clinicを読んでいるのですが
なかなかブログにまとめる時間が取れていません。

というわけで久しぶりにまとめてみます。

31-Year-Old Woman With Alopecia


31歳女性
主訴:びまん性の脱毛

現病歴:3か月前に気付いた。それから、髪の1/3くらいが減ってきた。
新しいシャンプーは使っていない。部分的な脱毛ではない。
体重減少なし、ストレスなし、大きな既往歴なし。
頭部視診ではシラミ、疥癬なし、外傷なし、抜毛症なし
食欲低下、体重減少、軽度倦怠感はあり
フケ用シャンプーを使ったが効果なし

既往歴:肥満、リンパ浮腫、全般性不安障害、パニック発作、偏頭痛、喘息
薬剤歴:アルブテロール吸入 アミトリプチン ガバペンチン ナラトリプタン オンダンセトロン ベラパミル、ブプロピオン
家族歴:姉妹に甲状腺疾患に関連する脱毛症

身体診察:非瘢痕性びまん性脱毛。紅斑なし、落屑なし、髪の太さの異常なし。
膿瘍、創傷なし。眉毛、まつ毛、体毛は異常なし。リンパ節腫脹なし、甲状腺異常なし。多毛・痤瘡なし。


脱毛は瘢痕性非瘢痕性かに分けられる。圧倒的に非瘢痕性が多い。
瘢痕性脱毛の原因は腫瘍、水疱、放射線、薬品、苔癬など。

非瘢痕性びまん性脱毛の原因は、薬剤・甲状腺・男性型・栄養障害and/or心理的ストレスである。
薬剤歴では、ガバペンチンは脱毛を引き起こしうる。
甲状腺は、可逆性な脱毛を引き起こすので有名。(眉毛が抜けるのは知ってたけど…)
頭髪が全般的に薄くなる。治療すると良くなる。
男性型脱毛は生涯にわたり女性の半数に影響を与えうる。
栄養障害による脱毛は、鉄、亜鉛、ビオチン、L-リシンの欠乏で起こる。


甲状腺の検査では異常なし。
追加の病歴聴取にて、月経がここ最近かなり重いことが判明。

鉄欠乏も脱毛を引き起こす。
検査をするとフェリチン低値。
ということで鉄欠乏によるTelogen effluvium(休止期脱毛症)と診断。

休止期脱毛症はびまん性脱毛症でもっともよくある原因。
何か大きなストレス(体重減少、妊娠、大きな病気、精神的なもの)をきっかけとして、
そのきっかけの約3か月後から始まる。
自然に治る疾患ではあるが、原因を取り除くことで治療可能である。



2015年7月5日日曜日

帯状疱疹/甲状腺機能低下症/院内感染/胸水のドレナージ



日頃の貯まった疑問をさっくり解決しましょうのコーナー。

・口腔内帯状疱疹
専攻医の先生が外来で、片側の顔面疼痛を主訴に来院した方を診察して、
歯肉にこんな皮疹があったので帯状疱疹と診断したとのことでした。
へー、こんな感じになるんですね。
こちらより引用



・帯状疱疹による脳卒中
そういや顔面の帯状疱疹って大脳の動脈炎をおこして脳卒中になることがあるってどこかで聞いたことがあるなと思い調べてみました。
UpToDateのStroke caused by varicella zoster virusでは以下の通り。
虚血性脳梗塞だけでなく、様々な病変を撮りうるとのことです。
巨細胞性動脈炎みたいに側頭動脈を侵して失明に至らせることもあります。
2/3の患者さんで脳脊髄液中単球増加します。確定診断は髄液PCR。
典型的には白質と灰白質の境界に病変がでます。


・橋本病で甲状腺結節が見られる場合
殆どが良性の結節だそうですが、乳頭がんの合併が多いという研究があるので
特に単結節の場合は注意すべきかもです。
こちらのブログを参照してください。


・甲状腺機能低下症で難聴が起こる?
こちらの論文に日本での症例報告があります。
おそらく神経障害が起こるためであろうということになっています。
甲状腺機能低下症を診断するスコアとしてBillewicz scoreがありますが、
疑えば採血すればいいと思うので、そんなに頼らなくてもいいと私は思います。
スコアの項目はしっかり覚えておきましょう。難聴もしっかり入っています。


・CRBSI
紹介状に記載があって、何コレ?と思って調べたら
カテーテル関連血流感染(Catheter Related Blood Stream Infection)のことでした。
ちなみに人工呼吸器関連肺炎はVAP(Ventilator Associated Pneumonia)です。
カテーテル関連尿路感染はCRUTI (catheter related urinary tract infection)です。


・胸水をドレナージする適応
分かりやすいのはpH<7.2です。リトマス紙さえあれば判別できます。
くわしくはこちらのブログが分かりやすいです。