「患者が、不定愁訴を訴えて来院することはない。」 (本書「はじめに」より引用)
不定愁訴ってそもそもなに?
これって不定愁訴なの?
どんなときに不定愁訴になるの?
不定愁訴を不定愁訴にせず、
症状の全体像をマトリックスを用いて分類し
しっかり診断をつけていこう、という観点で書かれています。
また訳の分からないこと言ってるよ、とせず
しっかり除外診断を進めていくこと以外に
解決方法はないのでしょうね。
不定愁訴を生む原因についての考察が特に面白いです。
この部分だけでも購入した価値があります。
なお、本書で言う「本当の不定愁訴患者」については、
「不定愁訴のABC」がおススメです。
器質的に異常がないことを肯定的に捉え、
患者にどのように向き合っていけばよいかが書かれています。
機能的疾患をゴミ箱診断にしない。
積極的に所見を取って疑っていく。
器質的異常が見つからないイライラ、うしろめたさを患者のせいにしない。
書くだけは簡単、いざとなると難しいのでしょう。