診断学・臨床推論の本を読み漁っております。
40の症例をコンパクトにまとめてあります。
他書との違いは、チーフレジデントの頭の中を追っていけるようになっていることです。
この情報からこれを疑ってこんな検査をしました
という流れがわかりやすく記されています。
最初に提示される情報は、まさに現場で短時間で集めた病歴だけなので、
たとえば病歴を読む前に
「あ、フェリチン高値の情報が目に入っちゃったよ~」
とかいう事態にならないです。
症例もあまりマニアックなものがなく、ちょうど良いです。
最も印象深かったのは、大量の脂汗が主訴の症例。
「脂汗でみつかる貧血もある!」
(ネタバレになるため反転してあります)
甲状腺疾患がこんなに多彩な顔をしてやってくることにもびっくり。
浮腫、ミオパチー、心不全、腸閉塞…
非常に実践志向の本だと思います。