2021年5月21日金曜日

異なる専門家とGPとのミックス

 Barker RO, Stocker R, Russell S, Hanratty B. Future-proofing the primary care workforce: A qualitative study of home visits by emergency care practitioners in the UK. Eur J Gen Pract. 2021 Dec;27(1):68-76. doi: 10.1080/13814788.2021.1909565. PMID: 33978544.

https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/13814788.2021.1909565?af=R


背景

プライマリーケアの人材にレジリエンスを持たせるために、一般診療所におけるスキルミックスの拡大が提唱されている。しかし、救急医療や看護などの異なる分野の専門家が、従来のGPの役割にどのように組み込まれているかについては、ほとんど理解されていない。


目的

本研究では、救急医療専門家(ECP)がGPの代わりに行ったプライマリケアの家庭訪問サービスについて、患者と専門家の経験を調査し、プラスの影響と意図しない結果を判断し、学際的な作業が達成されたかどうかを確認することを目的とした。


方法

イングランドの3つの診療所が、ECP(救急隊員または看護師のバックグラウンドを持つextended-scope practitioner)の家庭訪問サービスを試験的に実施した(2018年11月~2019年3月)。パイロットの後、3つのプライマリーヘルスケアチームそれぞれとのフォーカスグループ(参加者14名、うちGP8名)、ECPとのフォーカスグループ(参加者5名)、および9回の患者個別面接を実施した。データは修正フレームワークアプローチを用いて分析した。


結果

ECPの家庭訪問がGPの仕事量と患者ケアに与える影響は、患者、GP、ECPによって肯定的に受け止められた。ECPの役割や専門性に関するGPや患者の当初の先入観や、ECPが家庭訪問に適しているかどうかの懸念は、ECPの専門性と対人スキルによって克服されたと認識された。ECPとGPとの間にコラボレーションの文化を醸成することは、診療所レベルでの専門家の境界を再構築するのに役立った。


結論

プライマリーケアの家庭訪問を行うために、ECPのような範囲の広い実践者を取り入れるスキルミックスの拡大は、GPの労働力の回復力を高める機会となる。