2014年12月21日日曜日

薬の名前が入ったボールペンを使わない理由




あくまで個人的な意見ですが

医療者が製薬会社から接待を受けるのは

非常に見苦しいし不快である

と考えています。



薬剤の販促や医療者のプロフェッショナリズムに関する

種々の議論に関しては

週刊医学界新聞のこの連載が非常に勉強になります。

医療者の投薬行動がどれだけ影響を受けるのか

きっちり分析している論文がこんなにあるのかと驚きました。


“Culture of Entitlement”仮説ということばを初めて知りました。

「頑張って医者になったんだからこれくらい良いよね」仮説といったところでしょうか。

発想が官僚の天下りと似てますよね。


この座談会の記事もとても面白いです。

私のように極端な意見を押し付けることなく

理知的な議論がされているので、ぜひご一読ください。



以下は、私の個人的な意見です。


私は現在、企業や薬剤の名前の入った物品は

ボールペン1本、メモ1枚たりとも持っておりません。

2013年12月以降

薬説(製薬会社が行う薬の説明会)で出されるお弁当は勿論ですが

学会のランチョンセミナー

製薬会社が医局に持ってきたお菓子

製薬会社が後援する研究会で出される飲食物

ペットボトルのお茶1本に至るまで

(学会費や参加費で賄われていると確認できるものは除く)

手を付けておりません。

タクシー券はごみ箱に捨てました。


恥ずかしながら白状いたしますと

2013年12月以前は、何の考えもなしに

薬説の弁当を食べたこともありました。


しかし、2013年1月にpublishされたBMJの論文

Medical school gift restriction policies and physician prescribing of newly marketed psychotropic medications: difference-in-differences analysis

を読んで

学生時代に便宜を受けると医師になってからの投薬行動に影響がでる

という内容に愕然とし

自らの不勉強と甘さを恥じました。

これほど脇が甘く

医学について不十分な知識しか持たず

正確に物事を判断できず

薬剤の効果をきちんと判断する頭のない私が成しうる

唯一の防衛策は

このような便宜供与を一切受けない以外にない、と思い至り

現実的に一切影響を受けないということは不可能ですが

できる限るのことはしようと

上記のような行動をするに至っております。


やってみると、非常に気持ちのいいものです。

モヤモヤしながら弁当食べるより絶対健康にいいです。

ひとつ注意しなければならないのは

自分が様々なバイアスから完全に自由である

思いあがる危険性をはらんでいることです。


長々書きましたが、別に偉そうに書くようなことではないですね。

とっても当たり前のことで、なんだか恥ずかしくなりました。



私の意見を押し付けるつもりは毛頭ございませんが

私の駄文を含めて、読んだ方の考える機会になっていただければと思います。