2021年7月21日水曜日

こむらがえりが生活に与える影響

Paul Sebo, Dagmar M Haller, Céline Kaiser, Armita Zaim, Olivier Heimer, Nicolas Chauveau, Hubert Maisonneuve, Health-related quality of life associated with nocturnal leg cramps in primary care: a mixed methods study, Family Practice, 2021;, cmab082, https://doi.org/10.1093/fampra/cmab082


背景

夜間のこむらがえりは一般的であるにもかかわらず、生活の質に与える影響についてはほとんど研究されていない。この混合研究では、夜間のこむらがえりが健康関連の生活の質(HRQoL)に与える影響を調査した。


方法

本研究では、夜間のこむらがえりに悩まされていると報告したプライマリーケアの患者(50歳以上)を対象とした(2016~2017年)。定量的段階では、患者がHRQoL(SF-36)とこむらがえりの頻度に関するアンケートに回答し、SF-36スコアを算出した。そして、様々なレベルのHRQoLを持つ患者に半構造化インタビューを用いた質的研究を行い、こむらがえりが生活に与える影響についての患者の認識を探った。


結果

計114名(49%)の患者が量的研究への参加に同意し(平均年齢:71歳、女性:62%)、15名の患者が質的研究の対象となった(平均年齢:69歳、女性:67%)。前週のこむらがえりの回数は少なかった(平均。1.6(SD 1.5))。SF-36の身体的および精神的サマリースコアの平均値はそれぞれ43と50で、ドメインスコアは比較対象となる一般集団と同様であった。日常生活にほとんど支障がないと報告した患者もいれば、HRQoLの大幅な低下を報告した患者もいた。SF-36スコアのすべてのレベルの患者がインタビューでこむらがえりの大きな影響を報告したため、SF-36スコアはこむらがえり関連の障害を説明するのに十分ではなかった。


結論

一部の患者は、HRQoLに関係なく、こむらがえりが生活に及ぼす特定の影響を記述している。これらの患者は、今後の介入試験の対象とすべきである。


感想

こむらがえりが生活に与える影響はHRQoLでは評価できない,ということですね.いいところついてきたなという研究です.