2021年8月31日火曜日

不勉強な医者は不適切な処方が多い。

Vandergrift JL, Weng W, Gray BM. The association between physician knowledge and inappropriate medications for older populations. J Am Geriatr Soc. 2021 Aug 30. doi: 10.1111/jgs.17413. Epub ahead of print. PMID: 34459494.

https://agsjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jgs.17413?af=R


「不勉強な医師は、不適切な処方をしているのでは?」という、身もふたもないというか、何とも残酷なResearch Questionです。


横断研究です。8196人の一般内科医の内科資格医師試験の点数と、各医師が66歳以上のメディケア受給患者に不適切な処方をしているかどうかを関連付けています。

処方が不適切かどうかは、Beers Criteriaに基づいています。ポリファーマシーの文脈で、PIM(Potentially Inappropriate Medication)と呼ばれるものですね。


結果としては、試験の点数が低い(下位1/4)医師は、高い(上位1/4)医師と比べて、不適切な処方が8.6%(95%CI:-12.7~-4.5)多かったとのことです。適切な代替薬の処方は4.7%(1.7~7.6)低かったです。


というわけで、患者に有害な医療をしないよう、日々勉強しましょう、という結果でした。