2015年1月6日火曜日
Laboratory-Developed Diagnostic TestsをFDAは規制すべきか
RSSを使って最新の論文情報をチェックするようにしているのですが
7時間ほど前に更新されたJAMAのOnline firstに面白い議論がありました。
Laboratory-Developed Diagnostic TestsをFDAは規制すべきか
(JAMA Online first Viewpoint January 05, 2015)
laboratory-developed testという用語を初めて知りました。
薬事法で未承認である検査のことを指すみたいです。
アメリカでは現在、LDTはFDAの認可なしに市場に上がり
自由に利用していいことになっています。
LDTは遺伝子検査の分野で使われることが多いみたいですね。
いわゆるオーダーメイド治療や遺伝子診断などでしょうか。
ちょっと前に話題になった
「血液検査で胎児のダウン症が分かる!」
ってやつを思い出しました。
あれもLDTの一種でしょう。
規制に賛成、反対の両方の立場で記事が出ています。
賛成→FDA Regulation of Laboratory-Developed Diagnostic Tests: Protect the Public, Advance the Science
偽陽性が多すぎるなど、このままでは医療者・患者の意思決定に悪影響、という論旨。
反対→Genetic Testing and FDA Regulation: Overregulation Threatens the Emergence of Genomic Medicine
規制すると技術革新が停滞してしまうしアクセスも悪くなる、という論旨。
日本は制度の違いがありLDTの市場は小さいみたいです。
個人的には、ダウン症血液診断のときのてんてこ舞いぶりをみると
しっかりと規制を設けたうえで試験的導入から始めるのが良いと思います。