Soley-Bori M, Ashworth M, Bisquera A, Dodhia H, Lynch R, Wang Y, Fox-Rushby J. Impact of multimorbidity on healthcare costs and utilisation: a systematic review of the UK literature. Br J Gen Pract. 2020 Dec 28;71(702):e39-e46. doi: 10.3399/bjgp20X713897. PMID: 33257463
https://bjgp.org/content/71/702/e39.full
背景
multimorbidityの管理は、患者にとっても医療システムにとっても複雑である。multimorbidityの患者は多くの場合、プライマリケアとセカンダリケアの様々なサービスを利用している。multimorbidityの医療ケア利用と医療費の影響を調査する英国に絞った研究は、英国における将来の介入や支払い制度に役立つ可能性がある。
目的
multimorbidityと医療費、医療ケア利用との関係を評価し、この関係が疾患の組み合わせや医療の構成要素によってどのように変化するかを明らかにする。
デザインとセッティング
システマティックレビュー
方法
このシステマティックレビューは、bidirectional citation searching to completion methodに従った。2004年以降の英国の研究について、MEDLINEとgray literatureを検索した。参考文献と引用文献の反復レビューを完遂した。選択したすべての論文の著者に連絡を取り、英国のエビデンスの完全性を確認するよう依頼した。バイアスのリスクを評価するために、The National Institutes of Health National Heart, Lung, and Blood Instituteの質評価ツールを使用した。データを抽出し、所見を統合し、研究の不均一性を評価した;可能な場合はメタアナリシスを実施した。
結果
医療費を予測した研究が7件、医療利用を予測した研究が10件、合計17件の研究が同定された。multimorbidityは、総費用、病院費用、ケア移行費用、プライマリケア利用、歯科医療利用、救急部門利用、入院の増加と関連していることが明らかになった。いくつかの研究では、multimorbidityと関連してうつ病や入院の費用が高いことが示されていた。
結論
英国では、multimorbidityは医療利用率を高め、プライマリケア,セカンダリケア、歯科医療のコストを増加させる。今後の研究では、統合ケアスキームがmultimorbidity患者への医療提供に効率性をもたらすかどうかを検討する必要がある。
感想
mulmorbidity研究は花盛りです.日本でも同様の研究が必要だと思います.