2021年2月1日月曜日

ロールプレイの教育効果検証

Ohta R, Ryu Y, Yoshimura M. Realist evaluation of interprofessional education in primary care through transprofessional role play: what primary care professionals learn together, Edu Prim Care. 2020 Dec 29 [Epub ahead of print] DOI: 10.1080/14739879.2020.1858349

https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/14739879.2020.1858349?af=R&journalCode=tepc20

プライマリケアでは、多職種連携が不可欠である。多職種連携の改善には、医師と他の医療従事者との協力が必要である。そこで本研究では、既存の多職種連携と医学教育に関する理論に基づき、プライマリケアの医療従事者を対象に、専門職間ロールプレイを実施した。研究デザインとしては、リアリストアプローチを用いて、専門職間ロールプレイの有効性を明らかにした。多職種連携のコンピテンシーに関する5つのリッカート尺度の質問票を用いて、教育介入による医療とケアの専門職の認識の変化を評価した。1対1のインタビューデータを用いて、専門職間ロールプレイの文脈、メカニズム、結果を明らかにするために、リアリストアプローチを採用した。専門職間ロールプレイには62名の医療とケア専門職が参加し、31名の参加者にインタビューを行った。多職種連携のコンピテンシー尺度のスコアの差は、6つのコンピテンシーすべてにおいて統計的に有意であった(p<0.001)。インタビューの質的分析から、「他者への反省」、「自分の役割の実現」、「人間関係の推進」の3つの文脈-メカニズム-アウトカム理論が明らかになった。さらに、文脈的要因、それを促進するメカニズム、そして明らかになった成果を同定した。最終的に、このリアリスト評価では、専門職間のロールプレイは、専門職間の思いやりと信頼性を向上させ、プライマリケアにおける多職種連携の推進に有効であることが証明された。ロールプレイを継続的に提供し、各専門職の役割について相互に議論することで、プライマリケアにおける効果的な多職種連携を促進することができる。

感想

ロールプレイの教育効果の検証にはたしかにリアリストアプローチが向いているなど感じた.