Higham H, Maloney A, Greig PR, Shawcross E, Harbord P, Warren R, Thomas J. Checklists for emergencies in general practice: participatory design of a quick reference handbook. BJGP Open. 2026. doi:10.3399/BJGPO.2025.0268. https://bjgpopen.org/content/early/2026/09/06/BJGPO.2025.0268
背景
家庭医療診療所における救急対応の機会は増加している一方、診療所のスタッフが救急事態に対応する機会は数か月に一度しかないこともある。チェックリストなどの認知支援ツールは、病院内の救急医療の質を向上させることが知られているが、既存のツールは家庭医療診療所での使用には十分適していない。
目的
家庭医療診療所で遭遇する頻度の高い救急事態を明らかにし、より安全な対応のために、診療所に特化したチェックリストを共同開発すること。
デザイン・セッティング
家庭医療診療所に特化した救急チェックリストを参加型デザインによって開発し、多職種からなる家庭医療チームが実際の臨床現場でその使いやすさを評価した。
方法
多職種の専門家グループが、混合研究法による参加型アプローチを用いて、優先的に対応すべき救急事態を選定し、GP Quick Reference Handbook(GP-QRH)のためのチェックリストを作成した。29の家庭医療診療所で実施した現場シミュレーションを通じて、チェックリストの内容、レイアウト、使いやすさを反復的に改善した。
結果
最終版のGP-QRHには、15種類の臨床的救急事態に対するチェックリスト、非臨床スタッフ向けのチェックリスト1種類、構造化された申し送りテンプレート、および救急対応後のデブリーフィングのためのガイダンスが含まれた。11の家庭医療診療所で最終版を試験したところ、評価は一貫して肯定的であり、シンプルなデザイン、明確な言葉遣い、エスカレーションを促す目立つプロンプト、そしてチェックリスト使用に関するチームトレーニングの重要性が強調された。
結論
本研究では、プライマリ・ケアに特化し、実際の利用者と共同で開発した、家庭医療診療所のための初のクイック・リファレンス・ハンドブック(QRH)を開発した。その効果を発揮するためには、一貫した使用、地域レベルでのリーダーシップ、GPネットワークによる普及への取り組みが必要である。今後は、さらなるユーザビリティ評価、臨床的効果の検証、チェックリストの追加開発が必要であるが、このGP-QRHは、英国および国際的な家庭医療診療所における救急医療と患者安全を向上させる可能性がある。
感想
実際のチェックリストはこちらからアクセスできます。
チェックリスト開発のために様々なステップを経ており、同様の研究をする際の参考になると思います。