知っていましたか?
私は知りませんでした。
クモ膜下出血(SAH)は発症後しばらく経つとCTの感度が少し低くなります。
CTであきらかな出血がない場合、臨床的に疑わしければ髄液検査に進むのが基本です。
SAHでは水頭症を伴うことがあるので、画像上あきらかな出血がなくても水頭症の早期所見があればSAHの可能性を疑うことができる、という発想です。
そして側脳室下角の対称性拡大が最も早期に起こるため、これを拾うわけです。
両側側脳室下角が拡大している像が、笑顔の口に見えるので、nico-nico signというわけです。
原論文だと、SAHの66%にこのサインが見られた一方、コントロール群では2%にしか見られなかった、とあります。
というわけで、nico-nico sign。覚えました。
感度は高くないこと注意です。
あくまでの画像で出血がないSAH診断の「助けとなる」くらいの位置づけが望ましいと思います。臨床的に疑いが強いなら、やはり腰椎穿刺を躊躇しないほうがよさそうです。
nico-nico sign 画像引用: https://xn--o1qq22cjlllou16giuj.jp/archives/13637 より