2016年2月4日木曜日

冠攣縮性狭心症について



疑わしいけど心電図変化が捕まらないケースに出会ったので
冠攣縮性狭心症の診断と治療に関するガイドライン(2013年改訂版)に従ってまとめます。


診断アルゴリズム


特に、参考項目は問診で明らかにするために記憶すべき事項だと思います。


自覚症状では抑えるべき事項はほかに以下の通り

・持続時間は数分~15分で、しばしば放散する
・器質性凶作と比べ持続時間が長い
・過換気のほか飲酒でも誘発されうる
・発作に伴いしばしば不整脈が出現する
・毎日数回頻発することもあれば、数年生じないこともある
・夜間から早朝の安静時に出現するが午後は激しい労作によっても誘発されない(著名な日内変動)


治療は、生活習慣の改善、高血圧・耐糖能異常・脂質異常症などの是正のほかに

・発作時硝酸薬
・予防目的の長時間作用型硝酸薬(耐性を避けるため休薬が必要)
・カルシウム拮抗薬
などが推奨されています。

冠狭窄併存例でβ遮断薬を用いる場合は長時間型カルシウム拮抗薬を併用するよう書かれています。