Dong Y, Lum HD. Caregiving relationships, advance care planning, and hospice use in later life. J Am Geriatr Soc. 2026 Oct 19. doi:10.1111/jgs.70791.
背景
高齢期において、主たる介護者との関係性が、ホスピスの利用やアドバンス・ケア・プランニング(ACP)と関連しているかどうかについては、ほとんど明らかになっていない。本研究では、主たる介護者との関係性によって、ホスピスの利用およびACPにどのような違いがあるかを検討した。
方法
Gateway Harmonized Health and Retirement Studyの終末期データを用い、第12波以降のデータを分析対象とした。対象者は、60歳以上で死亡した3,952人であった。
介護者のカテゴリーは、主たる介護者の関係性に基づき、配偶者・パートナー、子ども・孫、その他の親族、親族以外のインフォーマルな介護者に分類した。これらに加えて、フォーマルな介護サービスのみを利用している場合、および特定の介護者が確認されない場合も、独立したカテゴリーとして設定した。
ホスピス利用については多変量ロジスティック回帰分析を用いて推定した。また、4つのインフォーマルな主介護者カテゴリー間の全体的な差を共同Wald検定によって評価し、ACPを介した間接的な関連については、確率尺度による分解分析を行った。
結果
インフォーマルな主介護者が特定されていた死亡者において、ホスピス利用には、介護者との関係性による全体的な差は認められなかった。
配偶者・パートナーが主介護者である場合と比較すると、介護者が特定されていない場合(OR 0.46)、およびフォーマルな介護サービスのみを利用していた場合(OR 0.62)には、ホスピス利用が少なかった。
一方、子ども・孫が主介護者であることは、ACPが行われる確率の3.87パーセントポイントの上昇と関連していた。ただし、子ども・孫が主介護者であることとホスピス利用との関連において、ACPを介した間接的な関連は小さく、0.39パーセントポイントであった。
結論
ホスピス利用は、特定のインフォーマルな主介護者との関係性に集中しているわけではなかった。一方、ACPについては、介護者との関係性による違いがより明確に認められた。これらの結果は、事前のケア計画と、最終的なサービス利用との間には違いがあることを示している。また、介護者との続柄だけでなく、介護者の存在や、より広い介護を取り巻く状況を考慮することの重要性を示唆している。
Key points
インフォーマルな主介護者が特定されている高齢死亡者では、配偶者・パートナー、子ども・孫、その他の親族、親族以外の介護者という4つのカテゴリー間で、ホスピス利用に全体的な差は認められなかった。
子ども・孫が主介護者であることは、ACPの実施率の高さと関連していたが、ホスピス利用の増加とは関連していなかった。このことは、ケアの事前計画と最終的なサービス利用との間に違いがあることを示している。
介護者との関係性は、最終的に誰がホスピスを利用するかを区別するよりも、終末期のケア計画がどのように行われるかを理解するうえで、より有用な情報となる可能性がある。
感想
続柄だけから介護支援の有無を推測するのではなく、誰が介護に関わっているのかを具体的に把握する方が良い、ということかなと思い亜mした。