家庭医療と医学教育に関するアラカルトを扱います.まだ駆け出しの身ですが,日々の学習を積み重ねていきたいです.
van Maanen R, Trinks-Roerdink EM, Rutten FH, Geersing GJ. A systematic review and meta-analysis of diagnostic delay in pulmonary embolism. Eur J Gen Pract. 2022 Dec;28(1):165-172. doi: 10.1080/13814788.2022.2086232. PMID: 35730378.
プライマリケアセッティングでの肺塞栓症の診断遅延についてのメタアナリシスです。
平均診断遅延の推定値は、6.3日(95%予測区間2.5~15.8)。
7日以上の遅延があった患者の割合は、18%~38%。
咳嗽、慢性呼吸器疾患、心不全があると、診断が遅れる。
プライマリケアでは肺塞栓診断前に症状が平均して1週間続く、というのは驚きでした。
数日以上続く呼吸器症状や胸痛、というプレゼンで患者が診療所を受診すれば、肺塞栓症を考えるスイッチを入れるほうがよさそうです。