2022年12月15日木曜日

在宅終末期ケアの質と関連する因子


ElMokhallalati Y, Chapman E, Relton SD, Bennett MI, Ziegler L.
What characterises good home-based end-of-life care: Analysis of 5-year data from a nationwide mortality follow-back survey in England
Br J Gen Pract 2022 Dec 13. DOI: https://doi.org/10.3399/BJGP.2022.0315

在宅医療における良質な終末期ケアの特徴を明らかにするために行われた研究です。
対象は、2011年から2015年に英国で登録された246,763人の死亡例のうち、110,311件の死亡追跡調査から抽出した,人生の最後の3か月間を自宅で過ごした63,598人です。

終末期ケアの質が高かったと親族が認識することに関連する因子は以下の通りでした。
・プライマリケアの良好な継続性があった
・緩和ケアを支援してくれた
・がん死亡、病院外で死亡

また、高齢であること、女性であること、社会経済的剥奪が最も少ない地域出身であること、白人であることが、ケアの質の高さと関連がありました。

以上より、質の高い在宅終末期ケアとして、プライマリケアの継続性の高さが重要な要因である可能性が示唆されました。
また、社会的に周縁化されている人々に公正で質の高いケアを提供する方略を考える必要性が示唆されました。