10分で調べ5分で発表するミニレクチャー
Q. 鉄欠乏性貧血に対する鉄剤の投与量は?
A. 以下のRCTによると,鉄剤の量は普段の処方量より少なくてもいいかもしれない.
P: 80歳以上の鉄欠乏性貧血患者
E: 鉄剤15mg/d
C: 鉄剤50mg/d,鉄剤150mg/d
O: 副作用, 貧血の改善
→60日後のHb, フェリチン増加量に差はない
副作用は腹部不快感(20%vs60%vs70%)
嘔気嘔吐(13%vs36%vs67%)
下痢(13%v53%vs70%)
(Am J Med 118(10): 1142-7)
以上から,少なくとも高齢者は,フェロミア(50)0.5T1*でよいのではと考える.
若年者も同様の基準でよいのかもしれない.
生理学的には,骨髄における鉄利用量は約20mg/dとのこと.
なお,キノロン,甲状腺ホルモンの吸収を阻害するため併用注意.
PPIと併用すると鉄剤の吸収が阻害されるため併用注意