まだであったことがないが、診療圏でそこそこ発生報告があるので、目の前に来たら疑えるようにしておきたいです。
Q熱
・哺乳類、とくに胎盤・羊水との接触。潜伏期間は3週間。
・多くはインフルエンザ様でself-limiting
・発熱、頭痛、筋痛、咳嗽、関節痛
・まれに市販、髄膜炎、溶血性貧血、心内膜炎、膵炎、精巣副睾丸炎
・CTでは多発するconsolidationを呈することがある
・画像検索で数例CT見ましたが、敗血症性塞栓におもえますね。これも引っ掛けるポイントかと。
「哺乳類の出産に立ち会った3週間後のインフルエンザ様症状、多様な臓器を巻き込むことがあり、CTは多発consolidationを呈することがある」と覚えておきます。
オウム病
・乾燥した糞や羽埃に付着。ゆえに鳥小屋掃除が曝露危険高い 潜伏期間は5-15日
・乾性咳嗽、発熱、頭痛が比較的緩徐に出現
・頭痛は強く、ときに羞明を伴う
・咽頭発赤あり
・脾腫が発症1週間後にでることもある
・Horder's spotという丘疹がまれにみられる。
https://x.com/IUIDfellowship/status/1428154844230135814
「頭痛が強い気管支炎で、鳥小屋掃除(その他鳥との接触、餌やりやペットショップなど)の病歴を聞きに行く」という姿勢が大事なのかもしれません。丘疹は稀なのであまり気にしない方がいいかも。
髄膜炎っぽい呼吸器感染症はレジオネラを想起していましたが、これからはオウム病も想起するようにしたいです。
参考:シュロスバーグの臨床感染症学邦訳第2版