今月号のAnnals of Family Medicineが、良い論文ばかりだったので、簡単に紹介します。
質的研究が多い号でした。やはり自分の興味関心と合っている研究手法なのだと思います。
トランスジェンダーの患者が受診時に自分の情報を医療者に共有するという経験を探った質的研究。
結論にある、"Transgender people often must choose between stigma and potentially suboptimal care."(トランスジェンダーはたいていの場合、スティグマを貼られるのか、最適ではないケアをうけるのかの選択を迫られる)という言葉が重いです。
SOGIアライな診療空間を作らなくてはいけません。いま自分が最もしなくてはならないこと。
Declining Participation in Primary Care Quality Improvement Research: A Qualitative Study
QIプロジェクトに参加しなかった(←ここ大事)診療所に連絡し、どうして参加しなかったのかを聞いた研究。こういう研究とであう喜びがあります。
急性胃腸炎の子どもを時間外に連れてきた親に、受診後3週間以内に電話で連絡を取り、研究に参加してもらったという、質的研究。親がどうして時間外を受診したのかについて調べてます。とても良い研究。さすがAnn Fam Med。
Patient Communication Preferences for Prostate Cancer Screening Discussions: A Scoping Review
前立腺がんスクリーニングに関する患者とのコミュニケーションについてのスコーピングレビュー